母指CM関節症の手術体験記録
2025/09/01
【備忘録として記しておきます ^^】
いつからだったかな、、、もう5〜6年になるでしょうか。いや2017年のブログにも「手が悪い」と書いていたので、8年以上前からか。
親指の付け根が痛くなって、ペットボトルの蓋が開けられなくなったのは。
整形外科を受診すると、診断は「母指CM関節症」。
母指CM関節症とは、親指の付け根と手首の間にある「CM関節」で起こる変形性関節症のこと。痛みから始まり、進行すると腫れや変形、亜脱臼も見られるようになります。
最初は、専用のサポーターをつけたり、痛み止めを飲んだり、リハビリや鍼治療を受けたりと、保存療法で様子を見ていました。
でも、なかなか改善の兆しが見えず、、、。
そんな時、元看護師の友人から「手外科って知ってる?」と教えてもらいました。
初めて聞いた「手外科」。調べてみると、なんと市内、しかも自宅からわりと近い場所にあるじゃないの。建物も見たことがある!
さっそく受診。
症状を伝え、レントゲンを撮って診断はやはり「母指CM関節症」。
「加齢や使いすぎが原因で、女性に多いんですよ」と先生。
「一番いいのは使わないことだけど、それは無理だよね」とも。
実際、親指って、日常動作の半分に関わっているそうです。
私の場合、コロナ前まではバルーンアートが本業。現場では、数百〜数千個の風船を結ぶ作業が続き、握力がなくなることも。
その後クラフトチョコレートの製造をするようになってから、当初はカカオは手むき。
現在も、ピンセットで食べられない胚芽や皮を取り除く「ハンドピッキング」をしています。これがまた手にきつい。
ローストしたてのカカオのいい香りの中でする作業なので、好きなんだけど、いつもあいたたたってなります。
別にこの作業が悪いわけではなく、私以上にされてる方もたくさんいらっしゃいます。
ただ、私の手には少し負担が大きかったようで、、、。
自分の手、弱っちかったのね〜。
これでもずっとピアノも弾いていたんだけど。
その後は、できるだけサポーターをつけ、痛い時はロキソニンを服用。
痛み止めの注射も受けていましたが、あまり頻繁には打てないとのことで、3ヶ月ごとに。
この注射が、、、本当に痛い。悶絶レベル。
先生は毎回「よくなりますように」と、おまじないのように声をかけてくれました。
痛み止めが効かなくなると日常のちょっとした動作も、痛みでできなくなっていきました。
「先生、卵焼きがお箸で切れなくなりました!」
「うどん、食べられなくなりました!」
「そっかー」と先生はいつも丁寧に話を聞いてくださり、「どうしたいか」も尋ねてくださいます。
「年齢的には手術は少し早いけど、痛み止めは対症療法でしかないからね」とも。
こうして3ヶ月ごとに注射とロキソニンの服用を続けながら、今年の怒涛のバレンタインが終わり、休む間もなくホワイトデーに突入。それはチョコのシーズン待っただ中なので、とにかく製造が間に合わなければ自分で作るしかない現状。
痛いなんていってられないのは、弊社の事情によります。
コロナ禍でチョコレート事業に業態転換し、10年計画で店舗兼工房兼カフェを開店。しかし2年半で、撤去を強いられ、今の小さな工房に移りました。前店舗の返済も、今なお続いています。
正直、もう身体が限界。
今年のシーズンを乗り切ることはできたけれど、「次はもう無理かも」と感じていました。
そんな折、3月末の京都の催事に行く直前、先生からひと言。
「そろそろ手術、考えてみる?」
私も思っていたんです。
・ステロイドを入れ続けるのに抵抗がある
・ロキソニンも常用している
・手術するなら、夏のオフシーズンがベスト
タイミング的にも今しかない。
そう思い、手術することを決意しました。
主治医の先生は3月末で分院に異動されるとのこと。その後は理事長が担当に。
「手の専門家」と伺っていたので、手術も安心してお願いできました。
6月24日、再び痛みが限界に達し、受診。
新しい先生はベテランの風格。
前の主治医から話も引き継がれていて、スムーズに診察が進みました。
私の決意を伝えると、レントゲンを見ながら
「これは痛いね。ステージⅢだね」と。
手術内容は「関節形成術」。まずは右手のみ。
「両手いっぺんにやると何もできないからね〜」と先生。あ、そりゃそうだ。
内容はというと――
母指CM関節の下にある骨をとっぱらって、親指側と人差し指側の骨にトンネルを開けて、手首の腱(2本のうち、1本は必要ないんだとか)をシューっと取って、それで骨と骨をつなぐ。
その骨と腱がくっつくまで5週間。だから動かないようにワイヤー2本で固定。皮膚からワイヤーの頭が出てるから、くっついたらシュッて抜くから。そこに水が入ったらいけんからね。
それから、手のひら側にある神経はとっても大切だけど、手の甲には、こんなふうに細かい神経がいーっぱいあって、これはどうしても切れてしまう。それで痺れや痛みが出る人もいるからね〜、とリスクの説明も受けました。
手術日は7月11日に決定。前日入院。
さて、入院するまで15日あります。
術後最低5週間製造はできない。その後もはたして手を使えるかわかんないぞと思うと、あれ、えらいこっちゃじゃないか!
昨年のデータを見て、まずは退院後から8月末までの売り上げ予想を立てます。
それで今の在庫状況から、入院するまでに作っておくべき商品と数を考え、毎日せっせせっせとまるでバレンタインさながらチョコレートの製造と仕掛品作りに励みました。

カカオ豆を選別して、ロースト

細かくしたカカオ豆をマシンに入れてチョコのブロックを作ります

アマンドショコラを作りパッケージング
7月10日、入院当日。
個室を希望してたけど、空きがないと前日連絡をいただいてました。夜9時消灯に愕然としつつ、、、
スーツケースに、とりあえず1週間分の着替えや本なんかを詰め込み、朝夫に「ほいじゃ行ってくるね」と言って、いざ出発。
電車で2駅。そこから徒歩10分。
受付で入院だと告げ、指定された待合へ。
すると隣に座られた女性に話しかけられました。その女性の右手には包帯。
女性「どこが悪いんですか?」
私「ここ、親指の付け根なんです」
女性「あら、私と同じ。でもぜんぜん悪いように見えないわね」
私「変形はそこまでなんですが、痛みがひどくて」
なんでも少し前に同じ母指CM関節症の手術を受けたそう。
その方は痛みはなくて、変形が進んで生活に支障が出てきたので、それで手術したんだそうです。
そして、「先生、手の神様って呼ばれてるのよ」と。
なんと、だから予約とれないのね。
私「どのくらい入院しましたか?」
女性「私は2週間」
えっ、2週間は想定してなかったなーと思いつつ、このスーツケース久しぶりに使うなー。よくみると汚れてるなーなんて思っていると名前を呼ばれました。
入院、手術に関しての書類を渡し、看護師さんに説明を受け、病室へ。
一番奥の4人部屋の病室に案内され、同室の方にご挨拶して、荷解き。
特にやることないので、PC出してお仕事。あちゃ、wi-fiは談話室の自販機についているだけ。談話室では繋がるけど、一番端の病室は繋がったと思ったら途切れるし。まるで新幹線みたいな ^^;
大部屋は同室の人とワイワイ話をするイメージあったけど、どうやら今時は病室での会話はNGらしい。コロナ感染を防ぐため、家族でも手術の付き添いすらできないんでね。
なので、常にカーテンで仕切っていて、まぁまぁ個室感ありました。
しかし、夜となると、、、いびきやら、お菓子を食べる音とか、いろいろと気になってしまうのでした。こればっかりはしょうがないね。
手術当日、7月11日朝になりました。手術は15:30からの予定。
先日夜8時から食事、固形物はNG。それ以降は水、お茶はOK。糖分のあるものはいけないんだとか、当日12時から飲み物もNG。
唯一、朝のブラックコーヒーはOKもらったので、ドリップで丁寧に一杯。
用意された寝衣に着替えて、自前の着圧靴下を履いて、点滴。
そして看護師さんが来られ「呼ばれたので行きましょう」。
ちょっとドキドキ。
手術はおよそ1時間半と言われてました。
手術室前の準備室に入って、名前と手術の箇所の確認。
手術着(不織布)に着替え、下着をとり、マスクをしたまま手術室へ。
そして案内されて手術台への階段を2、3段?のぼり手術台に横になりました。
今から酸素マスクしますね、と付けられたまでは覚えているけど、それからの記憶はありません。
「得居さん、得居さん、終わりましたよ」と呼ばれ目を開けました。
目覚めた時には、手術終わってますからと言われた通り、終わったんだな〜、よかったちゃんと目が覚めたな〜と思ったら
「1、2、3」と掛け声かけられて、ベッドに移されたのも覚えていますが、またうとうと。
病室の同じ位置に戻って、大丈夫ですか?とか声をかけられたら
そのあと、震えがくるほど寒くなってきました。ナースコールしようか、うとうと、ブルブルそれを繰り返していたら、看護師さんが来られて、検温と酸素濃度と血圧測定。
寒いことを言うと、あらかじめ電気毛布をかけてくださってて、スイッチ入れてもらったらあったかくなって、ほっ。
しかしその後しばらくしたら、今度は汗をかくくらいになって。スイッチは切ったのに暑い暑い。
どうも術後はやっかいだなと。
患部はまだ痛み止めが効いているので、まったく痛みは感じないけど、実は一番懸念していた寝ていることによる背中と腰の痛み、これが酷い。。。そして手術中気管内にチューブが入っていたので、のどがちょっと痛いのと、尿道カテーテルも気持ち悪い。
看護師さんがこられる度、背中と腰の痛みを訴えたけど、痛み止めの薬はあまり効かないそうで、湿布を貼ってもらいました。
その日は、背中と腰の痛みとさらに頭痛に耐えながら、点滴が終わったら少し横向きになったりして、気を紛らわせながら朝を迎えました。
背中と腰をさすってくれた若い看護師さん、ありがとうございました。
上の写真は手術後部屋に戻ってきて、胸にのっかってる右手、重い〜、感覚まったくなし〜、左手で掴んでよいしょと移動させた状態を撮ったもの。
こちらは手術の翌日。

術後翌日、7月12日。
翌日もまだ右手の感覚はありません。
朝尿道カテーテルをとってもらうと、それはそれは楽になり、お着替え。看護師さんが手伝ってくださったけど、着替える時右手がぼんって落ちちゃって、看護師さんと苦笑い。
前日丸一日何も食べていなかったので、久しぶりの食事。朝食を左手でなんとかいただきました。早速利き手である右手が使えない不自由を味わいます。
手以外は元気なので、背中と腰が悪くならないように、できるだけ起きていることにしました。
術後3日目、7月14日。
手がゾウさんみたいにパンパンに腫れて、内出血でどす黒くなってます。
まだ痛みもあり、指も曲げられません。ペンも持てない。
できれば14日月曜日に退院できればいいな、って思っていたけど、まだこんな調子なのでちょっと不安もあり。
先生と話し、17日に退院したいことをお話しました。
術後4日目、7月15日、リハビリ開始。
指の拘縮を防ぐため、包帯からでてる指をぐりぐりと。これが痛い。。。
術後5日目、7月16日、許可が出て、術後初めてのシャワー。
ギプスの手をまるっと覆える、手専用のシャワーカバーをつけてもらって(Amazonで売ってるよと教えてもらった)左手だけで全身スッキリ。
最後の晩御飯。
食事は薄味ではあるけど、いつも美味しくいただきました。
退院前日の晩御飯は、鮭のホイル焼き。めちゃ美味しかったです。
談話室にいると、入院患者さんがご家族に電話で話されるのが聞こえます。皆さん、食事が美味しいと話してました。
術後6日目、7月17日、退院の朝になりました。
食事を終え、検温などいつものルーティンを終え、リハビリまで少し時間があったので、荷造り。
前日夕方に今回の入院手術の請求書をいただいていたので、それを持って支払いDONE。
リハビリ室から戻り、同室の方にご挨拶し、看護師さんたちにもお礼を伝え、スーツケースを持ってタクシーで自宅へと帰ってきました。
早速午後から出社。
実は大切な取引先からの発注書が届いていたので、スタッフさんとちゃっちゃか準備して発送しました。
せっかくなので、アフリカ布を三角巾にして通勤。いろんな布の三角巾で洋服とコーディネート。
手はまだ痺れと痛みが残っており、鎮痛剤は継続中です。
包帯から出ている指は積極的に動かすよう指導を受けていて、握る動作やストレッチを地道に続けています。
にしても、左手だけの生活は結構大変。
髪洗ってると、手がつりそう ^^;
シャワーの後、体を拭くのも一苦労。背中や左腕は特に。
運転は私の車はウインカーも全て左手で操作するようになってるので、退院後1週間したら乗るようになりました。右手はハンドルに添えるだけ。しかし駐車場にとめるのとか、なかなか左手での運転、負担かかってる。
洗い物も、会社では紙コップを使ったりして洗い物をできるだけでないようにするけど、それでも接客で使うトングなど、どうしても何かしら洗い物は出ます。
なかなか大変 ^^;
当分、週一でリハビリと消毒に通います。
【追記】7月29日 術後18日
右手の親指以外をぐーにすると、少し前は包帯に指先がついていたのに、昨日からまたつかなくなってる。これが固まるということなのかな。やばい。ちょっとまた腫れたかんじする。
リハビリでもできるだけ動かすように、ぐーにしたり、90度曲げるだけでも良いからと言われてるけど、指動かすと傷が痛いし、それぞれの指全部の関節も痛い。。。
【追記】7月31日 術後20日
通院。まずはリハビリへ。
「先生、やっぱり痛いんです。またちょっと腫れてきました」
入院してる時から同じ先生。若くて、なかなかイケメンである ^^
「今日、同じ手術を受けた方がギプスが取れたってこられたんですけど、まだ痛いそうですよ」えぇ〜、、、
これまで診てこられた患者さん、術後3ヶ月か半年は痛みがあるのだそう。
がくっとなって、次は処置室で包帯をはずし消毒。
ドクター、「あぁきれいきれい。赤みもないし、いい状態。あと2週間だね」と。
そして、左手の母指CM関節に痛み止めをぷすっと。
まだまだ痛み、続くのか。
【追記】8月6日 術後26日
急ぎの案件が入ってきて、明日はスタッフさん出社だけど、他の予定も入ってるので負担かけちゃう。
ならば、私がチョコ作ってみよう!簡易的なやり方を頭で繰り返しイメージして、それに必要なIHクッキングヒーターを自宅から持ってきました。
さてと、作りたいのは板チョコ2種類各2枚、そしてオリジン用のチョコ1枚。
テンパリングの最低量でそれぞれやってみることに。
右手包帯の上からビニール袋をはめて、左手消毒して、いざ。
混ぜるまでは左手だけでできるけど、型に流し込むのにどうしても右手でヘラを持たなければ。持つことはできないので、指の間に挟んでなんとか固定。そして左手のボールを動かす作戦でどうにかできた。ちょっと気泡抜きが不十分かもしれないけど。
さらに型押しが必要なオリジンも、1枚だけどうにか作れた。
1日寝かせて、ブルームでてなかったらOK!明日スタッフさんに包装紙で包んでもらおう。完売していたオリジンをパッケージしてもらおう。
洗い物も全部は難しいので、まかせよう。ふ〜、疲れた。
そしてデスクに着くと、右手がズキンズキン、、、こりゃ先が思いやられる。
【追記】8月8日 術後28日
術後4週間での診察。
先生、「うーん、来週お盆かー、うーん、やっぱり5週間やっとこうか」と。お盆開けの18日(月)にワイヤーを抜くことになりました。
普通、ワイヤー取り出すのにまた切開するのだけど、先生の手術法では、ワイヤーの頭が皮膚から出てるので、それを引っ張って抜いたらいいのだそう。
にしても、手の不快感は極まりない。
痛み、痺れ、腫れ、、、そして先生曰く、親指動いてないねーと。
リハビリの先生も、ちょっとよくないですねーとおっしゃる。できるだけ手を動かしたり、左手で指をマッサージしたりしてるんですが、、、
手のひら側の筋力が衰えていて、関節も硬くなってると。そして、ぐりぐり関節をほぐされるのだけど、もう痛くて、ひぇ〜、、、
いや、これほんとギプス取れても、とうぶん右手上手く使えないのかと、心配になりました。
【追記】8月10日 術後30日
今日は大分に出張予定。車で。大雨なので、左手での運転慎重にやろう。
自作の便利グッズ「ギプス用ビニールガッパ」がなかなかイケてる ^^
右腕がすっぽり入るビニール袋を用意し、それでは幅が大きいので、シーラーで適当なサイズに加工。細長に。
そして先端の親指部分と、残り4本部分をカット。これで雨の日もばっちり!
車の乗り降りとか、どうしても雨がかかるので、万全にね。
そして運転に必須なのは、手袋。作業用の滑り止め手袋をハンドルを握る左手にはめて運転すると、楽になるんです。
【追記】8月13日 術後33日
大雨の影響で、あちこちで道路が冠水。高速も通行止めになったので、10日の大分入りは諦め、翌日朝5時に出発し、下道を通って3時間かけて大分の会場入りをしました。
大分はある製造業さんの社内MG研修。3年連続でご依頼いただいています。
参加者一人ひとりが社長になり、会社経営をゲーム形式でリアルに体験します。
手術以来、初めてのがっつりお仕事。しかも早朝3時間の雨の中の左手運転で、やはり力が入っていたのか、肩周りはガッチガチ。。。
時間が経つにつれて、驚くほど立っていられない。すぐに腰や背中がいたくなってギブ。まったく体力なくなっている。
そして参加者さんからも「先生、手がはれてますよ」と言われる始末。
いつの間にか、手を下ろしてしまい、腫れてどす黒くなっていたり。
それでも無事に2日間の研修を終えて、夜自宅に帰ってきました。
すると安心したのか、夜はやたら手がずきんずきんと痛みました。
今日も、あいかわらず腫れとピリピリした痛み、時々ずきんずきんとした痛みはあります。腫れは前よりも少しひどくなってる。ぐーができない。
気づいた時に、指を動かしてリハビリしてるけど。
処方されている痛み止めを飲むけど、いまいち効いている感じもなくて。これ治るんかな〜。。。
【追記】8月20日 術後40日
本当なら18日の月曜日、ワイヤーを抜きギプスが取れる予定だったけど、朝病院に行くと、主治医の理事長が体調不良のためお休みという。。。
それで21日木曜日まで、またまた我慢の日となりました。
傷のところはぴりぴり、ずきんずきん、右手全体がじんじん。リハビリの先生も「良くないね〜」と。
指根を圧迫しているので、結果指全部に負担がいってる。でも骨んとこくっつくまではやはり固定が必要。とほほ。
18日はガーゼの付け替えを、代わりの先生にやっていただきました。
ギプスと包帯が外れた時に、右手を見て驚愕!
エイリアンかっ、ってくらい、指は腫れているのに、包帯巻いてた部分の手は3分の2くらいの細さに。ムンクの叫びみたいな。なんてこった。
しかし今までのように、痛みが出ないようそーっと静かにぼーっとしていることはできなくて、目前に迫った2時間のチョコレートの歴史の講義、そしてJICAのイベントでの話の準備をしなくては。
昨日はMGで、結局1日がっつりお仕事した。その影響か、今日は一段と腫れて黒ずんでいるなー。。。痛いぞよ。
写真撮ってみた。もともと皺だらけでごっつい指なんだけど、ありゃりゃです。
とにかく今夜のりきって、明日の今頃は楽になっているはず。
【追記】8月21日 術後41日
やっとやっとやっと、、、ギプスが取れる日になりました。
まずは午後イチで予約していたリハビリへ。いつもの先生が、指を一本一本みっちりほぐしてくれます。
これがとにかく痛い。
時々ギブアップの声を上げ、涙を拭きながら半ば放心状態に。先生からは「ギプスが取れたら本格的に訓練ですから」と、何度も言われました。
続いて主治医の診察を待ちます。
先生は先日体調不良でお休みされていたので、受付には「予約なし安永先生の診察 3時間待ち」と。
はい、想定内です。PCしながら、ときどき持参したお茶を飲んで、結局2時間ちょっとで呼ばれ、処置室へ。
「今日、取れますね」と看護師さん。
やっとだ!と少しウキウキしながらベッドに横になると、手際よく包帯を外し、ギプスを取り、ガーゼだけに。そこへ先生登場。
「あー、6週間か。あんまり痛くはないと思うからね」
そう言って手をぎゅっと握られた瞬間、いよいよ骨に入っているワイヤーを抜くのかと、思わず息を止め目を閉じました。
、、、が、何やら小刻みにぐしぐしと動かされる。
え、説明では「シュッと抜く」じゃなかった? と心の中でツッコミつつ、頭に浮かんだのは焼き鳥の串。肉がついてきたら痛そうだけど、、、確かに、痛みはほとんどない。むしろ握られてる方が痛いくらい。
「チャリッ」と金属音。1本抜けたらしい。でもすぐに次が始まる。
ぐしぐし、引っ張られる感覚、、、最後は「痛っ!」、そしてまた「チャリッ」。
ふ〜、やっと一息。最後はやっぱり肉ついてたでしょ〜(涙)。
先生からは「とにかく動かしてリハビリを。痛みはじき取れるから」と。さらに「傷にばい菌が入らないよう3日間は包帯、その後はしっかり手のひらまで洗ってね」との指示。
先生と看護師さんにお礼を言って病院を後にしました。
しかし正直、手術後で一番痛い!
今までの痛みに加えて、手首の痛みに、、、痛みレベルはむしろ上がった気がするし、指も動かず、しびれと腫れも残ったまま。
それでも「これから良くなるだけ」と思えば、気持ちは少し楽になったのでした。
左手には、もうしばらく頑張ってもらわんといかんね。
【追記】8月23日 術後43日
腫れ、痺れ、痛みは継続していますが、ふとした時に、できるだけ指を動かすようにしています。
リハビリの先生から言われたように、指それぞれの関節を動かすようイメージしながら。
すると今日は、右手親指と人差し指がくっつくようになりました!
OKができました。まだ指が震えながらですが。
ほんのちょっとずつでも前進しているのを実感できてよかったです。
昨日は北九州市の周望楽舎での2時間の講義。チョコレートの歴史について。
途中ハンズオンのワークを入れながら、楽しんでいただけました。
そして今日はJICAのアフリカイベント。私は「カカオの生産現場とチョコ作りのリアル」というお題で。ウガンダ、ガーナを訪問して感じたことなどをお話ししました。
2つの大きなイベントを終えて、そして最後はチョコ関係の皆さんと交流できて、とても安堵しながら帰ってきました。
明後日には包帯、ガーゼも取れます。お風呂につけられる〜。
【追記】8月25日 術後45日
朝、夫が「包帯とるの手伝おうか?」と言ってきたけど、朝一仕事しないといけなくて、それまでは保護してたいので、お断り〜。
昨日、ローストと選別をしたカカオ豆を、プレリファイニングをし、磨砕するためにマシンに入れます。左手に頑張ってもらって、なんとかマシンを回すことができました。左手母指CM関節、痛い。。。
そして作業がひと段落して、いよいよ開封の儀、じゃないけど、包帯をとり、そしてガーゼをとりました!
初めてまじまじと見る傷跡。3ヶ所。
まだずきんずきんと時々痛みはあります。
そして右手は、包帯の圧迫のおかげで、だいぶ変形。ほほのこけた宇宙人の手みたい。
指はまだ腫れて曲げようとすると痛いし、そうでなくてもまだ皮膚の表面ピリピリと痛い。
つまり、手術後からの痛みなどの症状は引き続いてます。
それでも、手をしっかりと洗うことができる、とっても気持ちいい〜〜〜。今夜のお風呂が楽しみ。
さらに今日は親指と人差し指、中指もくっつけることができました。
これから少しずつなのね。
得居 裕江
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