#713 「機嫌」の語源は
2019/10/23
このブログのタイトルは「ご機嫌さんで」。
そう、いつもポイティブに今を楽しもうと思ってつけました。
少し前に、「なんでご機嫌さんは『嫌』という文字を使うのか、疑問に思って調べた」という方が。
そう、私もそれ思ってた ^^;
その時は、なるほど〜と話を聞いていたのですが、自分でも書き留めておこうと思い、自分なりに調べてみました。
いろいろと解説がありましたが、こちら「ナッシーの語源帳」が私的になるほど納得できたので、ここに転記させていただきます。
よく彼女は今日は 「機嫌がいい」 とか 「機嫌が悪い」 というような言い方をします。
「機嫌」の語源からいったら、それはおかしな言い方ということになります。
「機嫌」は、本来は仏教のことばで、もとは「譏嫌」と書きました。
「譏」は「そしる」で、人のことを 〈悪く言う〉〈非難する〉〈けなす〉ことです。
「嫌」は漢字そのままで〈嫌う〉です。
ですから「譏嫌」はもうそれだけで〈人の悪口を言って嫌う〉ことなのです。
げげっ!!!
そう解釈すれば「機嫌がいい」なんてことはありえないことになります。
「機嫌」は〈悪い〉に決まってます。わざわざ「機嫌が悪い」と言わなくてもいいくらいなのです。
つまり「彼女は今日は機嫌です」と言えば〈彼女は機嫌が悪い〉と言ったことになるはずなのです。
ところがこの「機嫌」ということばが仏教と切り離されて一般世間のことばとして使われるようになって、「機嫌」 だけでは気分がいいのか悪いのか、その 〈ものさし〉がはずされてしまいました。
ほっ ^^
つまり「機嫌」は単に〈気分〉だけの意味になって、その〈気分〉が〈いい〉〈悪い〉は含まなくなってしまいました。
だから冒頭のように「機嫌がいい」「機嫌が悪い」のように言う必要が出てきたというわけです。
「ご機嫌うかがい」ということになると、「機嫌」がいいのか悪いのか分からないので、その「機嫌」の様子を偵察にいくような感じになります。
そして驚くべきことは「機嫌」だけで〈機嫌がいい〉という意味に使われることまででてきました。
これこれ〜 ^^
「彼女、今日はご機嫌だね。きっと何かいいことがあったんだよ」の場合の 「ご機嫌」は〈機嫌がいい〉状態を言っています。
別れる時の挨拶として「ご機嫌よう、さようなら」ということばがあります。
この場合の「ご機嫌よう」も、〈どうぞ、いい気分でいてください〉ですね。
いやいや、語源は仏教のことばとはいえ、ネガティブなイメージの言葉ってことでびっくりしましたが
歴史とともに、ポジティブな言葉に変化していったということで一安心。
ご機嫌さんでまいりましょう〜 ^^
得居 裕江
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